ポスティングでよくあるクレームと未然に防ぐ方法

ポスティングは一定の割合でクレームが発生してしまいます。
どんなに気を付けていても起きてしまうものでもあります。
クレームを受けてポジティブなイメージを持つ人はいないでしょう。
どちらかといえば、ネガティブな印象で「嫌だなー」「めんどくさいなー」というのが率直な感想だと思います。
できれば発生して欲しくないポスティングのクレームについて、今回はポスティングでよく起こるクレーム例と対処法についてまとめました。
ポスティングのよくあるクレーム例
クレームを減らすには、まずポスティングで何をすればクレームになるかを知る必要があります。
その上で、個別のクレームとその対処方を紹介します。
配布NGの意思表示がある住居
事前に配布NGリストへ登録していたにも関わらず、配布禁止の住居に配布してしまったパターンです。
配布管理者から配布スタッフへの伝達ミス、もしくは現場の配布スタッフの見落としや不注意によって発生します。
対処法
事前に配布NGとわかっていますので、伝達ミスをしないように地図上に目立って分かりやすいNGマークでしっかりと印を記載しましょう。
また、NGリストをエクセルか何かで作成し、日々更新して配布員に周知することも大事です。
そして、配布当日には、NGリストの地図と実際に配布員が使用する地図で配布NGの住居が無いかを徹底しましょう。
配布NGの意思表示が無い住居
配布NGの表示がない住居へ投函したものの、後日クレームが来る場合です。
対処法
この場合、クレームを回避することは不可能なので、この住居は配布禁止NGリストに追加登録し、次回以降に配布しないようにしましょう。
マンション管理人の許可を得て配布したが、入居者からクレーム
マンションによっては、チラシ配布に管理人の許可が必要な場合があります。
そして、事前に管理人に配布許可を得てチラシを投函したものの、住人からクレームが来ることがあります。
基本的には管理人の許可を得ているので、配布側に落ち度はないものと思われますが、住人の引越しが多く出入りの激しいマンションの場合、管理人から住人へ伝達が漏れる可能性が考えられます。
また、管理人が変わる場合も、引き継ぎが出来ておらず、漏れる場合もあります。まずは、管理人に確認する必要があります。
対処法
許可を得たうえで配っているので、クレームを事前に防ぐことは難しいです。
クレームが発生すれば、管理人にクレームがあったことを問い合わせましょう。
そして、次回以降に配布NGとするかを管理人と相談したうえで決めてましょう。
また、クレームを入れた住人への謝罪には、管理人に立ち会ってもらうようにすると、よりクレーム対応がスムーズに進みます。
チラシがポストからはみ出ている
チラシがポストからはみ出しているからと言って、なんでクレームになるのか分からない方も多いかもしれません。
クレームとなる原因は、ポストからチラシがはみ出していると汚く見えるからです。
お隣やご近所への見栄えを気にするためで、一戸建ての住居からのクレームが多いようです。
また、チラシのはみだしがあると、反響率が落ちてチラシの広告主にとっても良いことはありません。
誰にとっても良いことはないので注意しましょう。
対処法
配布スタッフには、チラシがはみ出ないようポストの中に確実に入れきるように教育を再徹底しましょう。
特に、新人の配布スタッフに多いミスだと思うので、配布マニュアルにもしっかりと記載し、慣れるまでは熟練スタッフと一緒に配布しながら教えるようにしましょう。
また、熟練の配布スタッフにも、定期的に配布マニュアルを読み合わせするような機会を月に1回程度は設けるようにしましょう。
ポストの扉が開いたまま
チラシを入れる際、ポストの扉を閉めずに開いたままにしておくとクレームになります。
ポストの扉が開いたままだと、中の郵便物が丸見えになり、盗難の可能性が高まります。また、一戸建てだと雨に濡れてしまう可能性が高まります。
もし、これが原因で重要な郵便物や書類が盗難されれば、損害賠償の可能性も否定できませんので注意しましょう。
対処法
この対処法も、はみ出たチラシと同様に新人教育時のマニュアルの徹底、OJT、定期的なマニュアルの読み合わせなどで減らすことが可能です。
雨で濡れたチラシによって他の郵便物を汚す
雨の日は、そもそも準備や移動に時間がかかるのでポスティングすること自体が適していませんが、もし雨の中でポスティングするには、チラシを濡らさないようにすることが重要です。
なぜなら、雨に濡れたチラシがポストの中にある他の郵便物を濡らしてしまうと、クレームにつながる可能性があるからです。
また、チラシを雨に濡らしてしまうと、チラシを手に取った人は濡れたチラシをしっかり読もうという気にならず、すぐに捨ててしまうからです。
それは読み手にとっても広告主にとってもよいことではありません。
対処法
チラシが雨に濡れるタイミングは、移動中とポストに入れる時があります。
移動中の対策としては、傘を持っての移動だとどうしても濡れやすく、片手がふさがってしまうので、カッパを着て雨を防ぐようにします。
チラシを入れるカバンにもしっかりと雨対策をしましょう。布素材ではなく、プラスチック素材のカバンで、チラシをビニールで覆うとさらに良いでしょう。
チラシをポストに入れる際は、マンションだとエントランスがあり、屋内に居るので問題ありません。
しかし、一戸建ては屋外となるためどうしても濡れやすくなります。
そのため、土砂降り時には雨が小降りになるまでマンションを中心に配るか、雨宿りして雨をやり過ごすべきでしょう。
また、カバンからチラシを取り出しポストに入れるまでに雨に濡れないようにするために、入れる時だけ傘を使うなど工夫しましょう。
住居近辺にチラシの置き忘れ
チラシを配る際、ひとまとめにしたチラシをポストの上やマンションのエントランス付近にたまに置き忘れることがあります。
これは、配布スタッフのケアレスミスによるものですが、住民や広告主の両社から廃棄したと思われて、大きなクレームにつながる可能性があります。
うっかりミスの少量であれば大問題にもなりませんが、意識的に大量投棄したような感じであれば、取り返しのつかないクレームになります。
対処法
配布スタッフには、投棄や置き忘れのミスによってどのような損害がでるかを自分事に理解してもらう必要があります。
そのためには、最悪、警察沙汰や損害賠償の可能性もあること、会社にとってどれだけの被害になるかを伝えて、定期的なマニュアルの読み合わせと枚数管理を徹底するようにしましょう。
チラシの投棄、散乱
これは、配布スタッフの意図的なチラシの投棄とそれによる散乱によって起こるクレームになります。
実際、この状態になると住居側と広告主側の両方からクレームになる場合が高く、こうなっては謝罪だけで済む問題では無くなり、損害賠償となる可能性もあります。
対処法
ポスティングで最も起きてはならない問題です。
基本的には、スタッフのモラルによる問題ですので、モラルの欠如したアルバイトやスタッフを採用しないことが大事です。
また、採用後にそのような言動がみられるような兆候があれば、しっかと再教育することが大事です。
こちらも定期的なマニュアルの読み合わせなどで、損害賠償の責任負担の可能性があることを周知して、その恐ろしさを認識させ、未然に防ぐようにしましょう。
もし、起こってしまったなら、スタッフを解雇し損害賠償責任も検討しましょう。
同じチラシを複数枚配布
同じポストに同じチラシを何枚も入れると、よく起こるクレームになります。
クレーム主からは、チラシを取りに来いなどと言われることもあります。
配布スタッフとしては、早く仕事を終わらせるために意図的にする場合と、無意識的に配ってしまった場合と2通りあります。
対処法
意図的に複数枚を投函する場合には、以下の対処法を検討しましょう。
・実際に配布したチラシの枚数とGPSデータで管理する
・報告内容と持ち帰ったチラシの枚数の突合せをする
・配布スタッフの管理者、配布チームのメンバー構成を時々変更する(慣れを防ぐ)
・配布管理者が実際に配布したポストを定期的にチェックをする
無意識的に複数枚チラシの投函を防ぐには以下が有効です。
・指サックを使用する
不法侵入の疑い
これは、配布NGの意思表示がある住居に入った際に起こりやすいクレームです。
一戸建ての場合、ポストが公道に面していれば不法侵入になりませんが、ポストが私道の中にあって足を踏み入れるとクレームになります。
マンションも集合ポストが隔離されていて、管理人やコンシェルジェの許可がないと立ち入れない場合に、足を踏み入れるとクレームになります。
対処法
ポスティングをしていて不法侵入罪に問われるかどうかといえば、基本的には違法にならないと言えますが、これもケースバイケースと言えます。
違法とならなくてもクレームを未然に防ぐための対処法としては、私道か公道か迷えば配らないようにして、管理人やコンシェルジェが常駐していれば配る前に必ず確認することを徹底しましょう。
ポストやポスト内の郵便物を破損
ほとんど起きませんが、ポストやポスト内にある郵便物を破損して、クレームとなることもあります。
実際、両者ともに明確な証拠がない場合は、ポスティングが理由で破損につながったかを証明することは難しいですが、ポスティングを理由にしたクレームの可能性はあります。
こういった理由の場合、悪質なクレームが多いです。
しかし、実際に配布スタッフによる破損の証拠がある場合は、謝罪と損害賠償が必要になります。
対処法
対処法は実質無いと言えます。
意識して破損すれば、犯罪ですからもはやモラルの問題です。無意識だとしても教育で対処できるものではありません。
まとめ
今回は、ポスティングにまつわるクレーム例とその対処法を説明しました。
クレームは一度起こってしまうと、非常に対応に時間や手間がかかりますので、出来るだけ起こらないように事前の準備や教育をしっかりとして、未然に防ぐ努力をしましょう。