ポスティングのコツを実践して効果を上げる!チラシから集客につなげる方法

お店を開業したり会社を起業した際に、お客様に自分のお店や商品・サービスのことを知ってもらいたいと思いますよね。特にお店の近所の住人が、知ってほしいと思う顧客ターゲットになるなら、宣伝手法として思いつくのがポスティングです。
集客目的でポスティングをするなら、効果の高いポスティングをしたいものです。効果的にポスティングを行うにはチラシの作成や配布方法にコツがあります。
この記事では、集客力を上げるための効果的なポスティングのコツについて、包括的に詳しく解説します。
チラシデザインのコツ
まずはチラシのデザインになります。
ポスティングはチラシをポストに投函して人に見てもらって初めて意味がありますが、では、人がチラシをポストから取り出してチラシの要不要を判断するのに、いったいどれくらいの時間がかかっているのでしょうか。
答えは、たったの1秒です。
つまり、投函されたチラシが一瞬で見る人の興味を引くものであることが重要です。
では、デザインで重要なコツを解説していきます。
一目で内容がわかると同時に興味をひく
前述したように、チラシは一瞬で判断されます。
ですから、チラシを手に取って一目見ただけで、商品・サービスの内容や特徴がわかるようなデザインであることが必要です。
つまり、デザインにおいては、1秒以内に理解できる『分かりやすさ』が非常に重要になってきます。
また、チラシはサイズによっては折りたたんで投函されることもありますが、この場合でも同様に、チラシを開かなくても、商品やサービスがパッと見でわかるような工夫は必須です。
チラシを折った場合に、文字や画像が折り目で切り替わり、何を伝えたいのか分からなくなるものは、読まれず捨てられる可能性が高まるので避けたほうが良いでしょう。
また、内容が一目でわかると同時に、興味をひくことも重要です。
チラシを手に取った人が興味を持つような魅力的なキャッチコピーや写真を使用したり、分かりやすい位置にクーポンやキャンペーン情報を入れましょう。
キャッチコピーを作る
チラシを手にした人の興味を引き、すぐに内容を理解してもらうためにはキャッチコピーが効果的です。
キャッチコピーは以下の4つのポイントを押さえて作るとよいでしょう。
ターゲットが明確
キャッチコピーを作る際は、その商品やサービスを買ってもらいたいターゲット像を明確にしておく必要があります。
自分たちの商品やサービスを利用するのは、どんな人なのか。
そして、彼らはどういった悩みやニーズを持っているのか。
それらを把握した上で、万人受けを狙うのではなく、彼らの悩みやニーズを満たし、心に響くキャッチコピーであることが重要です。
また、キャッチコピーで伝えられていない部分はサブコピーの使用して補うようにしましょう。
ベネフィットの記載
商品・サービスのメリットや特徴をただ並べただけでは、チラシを見た人の心に響きません。
商品やサービスを購入することで得られる利益や価値を記載することが大切です。
この得られる利益のことをベネフィットといいます。
なぜベネフィットの記載が大切なのでしょうか。
人が商品を購入する際、人は商品そのものが欲しい訳ではありません。その商品から得られるベネフィット(利益や恩恵)に魅力を感じて購入を検討しているからです。
ベネフィットのわかりやすい例を紹介します。
マッサージ店の場合、来店者は、「指圧方法」「落ち着いた内装」といったお店のメリットや特徴を求めて来店するのではありません。
マッサージによって得られる【肩こりが楽になる】【腰痛が改善する】といったベネフィットを求めて来店するのです。
数字を入れて具体的にする
キャッチコピーに数字を入れると具体的になり、説得力が上がります。
商品を購入するとどんな効果があるのかを具体的にイメージしやすくなり、信頼感を醸成することにつながります。
例えば、同じ満足を表すキャッチコピーでも、「利用者みんなが満足」よりも「利用者の満足度98%」の方が、具体的になった分、信頼度が高く感じられるはずです。
好奇心を刺激する
ターゲット層の心に響かせるためには、好奇心をあおる文言を入れることも大切です。
たとえば「たった~で」を使用すると、よりお手軽に利益が得られることが強調され、効果的です。
前述の「数字を入れて具体的にする」と合わせて、「たった2ヶ月で5キロ痩せた!」とすれば、お手軽さと具体性が感じられるようになります。
ただ、あまりにも射幸心を煽った表現になると逆に信頼感を失いますので注意が必要です。
情報整理がされていて見やすい
ターゲットの興味をひき、見てもらえたら、次は本格的に読み込んでもらう段階です。
商品やサービスの内容が分かってもらえても、情報整理がされず、構成が読みにくいと最後まで読んでもらうことはできません。
結局、言いたいことが分からなければ、商品購入やサービス利用のプロセスに至ることはないでしょう。
チラシを手にした人にとって、サービス内容やメリットなどの伝えたい情報が、整理されて読みやすくなっていることも重要です。
必要な情報が記載されている
わかりやすくて魅力的な内容であっても、問い合わせ先が載っていなかったり、お店の場所がわからなければ意味がありません。
お店や会社の名前は当然ながら、電話番号や住所、メールアドレスやホームページのURLなど必要な情報は忘れずに記載しましょう。
配布エリアのコツ
魅力的なチラシを作成しても、商品やサービスを利用してくれそうな人にチラシを見てもらわなければ集客に繋がりません。
ポスティングをする際は、チラシの配布エリアの選択も重要になります。
まずは近所から配布する
お店に近い住人ほど、商品の購入やサービスを利用する機会が多いことを考えれば、ポスティングは自分のお店に近いエリアから優先して配布するのが基本です。
特に開店直後は、近所の住人にお店の名前や存在を知ってもらうことが重要になります。
ポスティングしながら近所の住人の方と積極的にコミュニケーションを取れれば、チラシの宣伝効果にプラスアルファできるでしょう。
ターゲットが住むエリアを把握する
自分のお店の商品を買ってくれそうな人やサービスを利用しそうな人はどういう人で、どこに多く住んでいるのか、を把握しましょう。
例えば、ファミリー向けの商品のチラシを単身者の多いエリアで配布しても効果は期待できません。
自社の商品購入やサービス利用するターゲットを明確にして、ターゲットが多くいるエリアに重点的にチラシを配布するようにしましょう。
商圏を把握する
商圏とは、お店に集客できる地図上の範囲のことです。
商圏を把握するには、実際に自分の店の近くを歩いてみて、調査することが大切です。
このとき、以下の点に注意して調査を行いましょう。
・商圏の範囲
・商圏の人口
・商圏内の世帯の特徴(家族構成、年齢、性別、年収などの特徴)
・街の雰囲気
・商圏バリアの有無(店と住宅エリアを分断する川や山などの来店への障壁)
など
なお、商圏の範囲は商品やサービス、業種などによって変わります。
一般的には1~2kmが商圏範囲といわれていますが、日用品や食料品などを扱う店の場合は、徒歩で来ることができる500m~1kmが商圏範囲になります。
また、商圏の人口や世帯数、年収や男女比率などは各自治体のウェブサイトでも確認することができます。
これらの情報から、ポスティングの効果がありそうな地域か、ポスティングを行うならどう行えば良いかを見極めることが大切です。
商圏に住んでいる人のタイプや街の雰囲気にそぐわないものをアピールしても、集客効果が得られません。
配布タイミングのコツ
チラシを作成し、配布エリアを決めたら、チラシを目にしてもらいやすいタイミングでポスティングすることも重要になります。
ポスティングで最適な曜日
1週間のなかで、ポスティングに効果的な曜日は業種やサービスで変わります。
例えば火曜や水曜はスーパーや食料品店のチラシが多くなります。これは週末に買いだめした食料が切れることを狙っています。
また、金曜、土曜などは比較的どの業種もチラシが多くなります。
これは、一般的に土日が休みの方が多く、消費者の購買意欲も週末に高まるため、休前日にじっくりチラシを見てもらってから週末にお店に来てもらうことを想定しています。
一方、月曜は休日明けで消費者の購買意欲が下がるため、チラシの数が少ない傾向があります。全体的にチラシが少ないため、自分のチラシを目立たせたいという意味では良いかもしれません。
なお、上記はあくまで一般的な傾向です。すべての商品やサービスに同じことが当てはまるとは限りません。
曜日を変えてチラシを配布し、どの曜日で配布すると反応が良いかを調査すると良いでしょう。
ポスティングで最適な時間帯
休前日は、多くのチラシがポストに投函されます。
ほかのチラシに紛れないように、チラシの山の一番上か一番下に自分のチラシが置ければ、目にしてもらいやすくなります。
では、どの時間帯に配れば、見てもらいやすくなるのでしょうか。
ポストを確認するタイミングで配布する
ポストの中で自社のチラシが一番上になるためには、ターゲットがポストを確認するタイミングを狙って配布することが大切です。
主婦の場合、10時~15時にポストを確認することが多いため、スーパーなどのチラシはこの時間帯に配布すると良いでしょう。
一方、単身世帯をターゲットにする場合は、サラリーマンやOLが会社から帰ってくる17時~18時のタイミングを狙って配布するのが良いでしょう。
早朝や夜間の配布は注意が必要
自分で配る場合、営業時間内である日中はお店を開けているため、チラシを配布することができないこともあるでしょう。
このような場合、夜間や早朝に配布したいと思いますよね。夜間や早朝のポスティングは以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
夜間や新聞が配達される前の早朝に配布すれば、ほかのチラシや新聞に紛れることがありません。
たとえ、ほかのチラシが投函された場合でも、チラシの山の上か下に自分の店のチラシが置かれやすくなります。
デメリット
深夜など夜遅い時間に住宅街をうろついていると、不審者と思われる可能性があります。
また、マンションなどの集合住宅では管理人に許可を得なければポスティングを行えないところもあります。
朝早い時間帯はマンションの管理人が不在のことも多く、そのタイミングでポスティングを行うことはトラブルを招きかねないため、避けたほうが良いでしょう。
ポスティングの地図作成のコツ
ポスティングを行う際はポスティング用の地図(ポスティングマップ)を作ることが有効です。
ポスティング用の地図は、ポスティングする際に必要となる情報を白地図に記入して作成します。地図を作成する際は以下のポイントを押さえて作成しましょう。
配布ルートを決める
ポスティングは、事前に配布ルートを決めてから、必ずポスティングするようにしましょう。
配布ルートは、エリアの住宅数と配布したい枚数を照らし合わせ、それが1日で配布可能な距離かどうか、妥当なルートかどうかをチェックしましょう。
配布ルートを決まれば、地図に配布ルートを記入します。
ポスティングした場所と日付を記載する
ポスティング中も、配布が終わった場所とまだ配布できていない場所がわかるように区分けします。
チラシを配布した日付もあわせて記入しておくと、後日再開する際にも効率良くポスティングすることができます。
配布禁止の場所を記載する
最近は「チラシお断り」「ポスティング禁止」などの張り紙でポスティング禁止の意思表示をしているところも多くあります。このような場所にチラシを配布するとクレームやトラブルを招きます。
また、過去にクレームやトラブルがあった家をあらかじめ地図に記載しておくと、再度チラシを配布してしまうようなミスを防ぐことができます。
ポスティングで反応があった家を記載する
過去にポスティングを行って反応があった家も地図に記載しておきましょう。
こうすることで、エリアの特性が見えやすくなり、ターゲットを絞ってポスティングができるうえ、リピーターを増やすことにも繋がります。
また、期待していなかったエリアからの反応があったりして、思わぬ発見につながることもあります。
配布方法の選び方
ここまでポスティングのコツについて説明してきました。
ポスティングの方法は、自分たちでチラシを配布するセルフポスティングと、ポスティング業者に委託する方法の2つがあります。
セルフポスティングのメリット・デメリット
セルフポスティングには、自分の店や自社のスタッフが配布する方法と、ポスティング専用のアルバイトを雇ってチラシを配布する方法の2つがあります。
それぞれ、どのようなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。
自社スタッフによるポスティング
自社あるいは自分の店のスタッフがポスティングを行うと以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
自社スタッフがポスティングを行う場合、チラシさえあればすぐにポスティングを行うことができます。
また、自社スタッフが実際に歩いて配布すれば商圏を把握できるため、会社の財産にもなります。
デメリット
自社スタッフはポスティングのために雇っているわけではなく、本来の業務を抱えています。
そのため、ポスティングを自社スタッフでやるとなるとポスティングのために時間や人を割けるのかが課題になってきます。
さらに、ポスティングは重労働のためスタッフへの負担が大きくなりますので、自社スタッフが対応して本来の業務が疎かになってしまうようでは元も子もありません。
アルバイトによるポスティング
スタッフの時間や人を割けない場合、ポスティング専用のアルバイトを雇う方法もあります。
アルバイトによるポスティングには以下のメリット・デメリットがあります。
メリット
ポスティング用のアルバイトに依頼するメリットは自社スタッフの時間や人手を割く必要がないことです。特に繁忙期など忙しい時期には有効です。
もちろん、新たに人を雇うわけですから人件費が発生します。しかし、歩合制にすれば無駄なコストを省くことができます。
デメリット
新たに人を雇うとなると募集をかけて面接などを行う必要があります。
面接などの採用活動は自社スタッフが行いますから、そのための時間を割く必要があります。
また、ポスティング用のアルバイトとはいえ、ポスティング業務の経験が豊富とは限りません。そのため、雇ったアルバイトによってはポスティングの効率が悪い可能性もあります。
また、場合によっては、チラシを配っていないにもかかわらず、配ったと嘘をついてチラシを廃棄するといったケースもあります。
業者に委託するメリット・デメリット
ポスティングには業者に委託する方法もあります。
ポスティング業者にチラシの配布を依頼したときのメリット・デメリットには以下のようなものがあります。
メリット
ポスティング業者はポスティングのプロです。
どのように配布すれば効率良く配布できるか、どの地域に配布すると効果的かといったノウハウが豊富です。また、ポスティング業者によってはチラシの作成からポスティング効果の分析まで行ってくれることもあります。
ポスティング業者に依頼すると費用が発生しますが、自社スタッフやアルバイトを雇ってポスティングを行うよりも結果的にコストを抑えられることが多いと言えるでしょう。餅は餅屋ということです。
デメリット
ポスティングを業者に依頼すると、実際にチラシを配布しているか確認しにくいことがデメリットになります。特に配布料金が安価な業者は不正行為が疑わしい場合もあります。
そのため、ポスティング業者を選ぶ際は配布スタッフの管理を徹底している、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
一般的なケースとしては、各配布スタッフにGPSを携帯させて管理を徹底していることが多いです。
反響率を知るコツ
ポスティングで効果的に集客したいなら、ポスティングの反響率を知ることが重要です。反響率とは、チラシを配布した枚数に対して問い合わせなどの反応があった数を割合にしたものです。
配布した日付・枚数・地域を記録する
ポスティングを行ったら、チラシを配布した日付や枚数、配布した地域を記録しておきましょう。これらのデータは反響率や効果測定を行うときに重要になります。
また、反響率を改善するには継続してチラシを配布することが大切です。
同じチラシでも、配布時期や配布エリアによって結果が変わります。また、同じエリアでもチラシの内容を変えることによって反響率が変わります。
このように反響率を統計的に管理し、配布ごとに意図をもって継続的に改善していくことが重要になります。
チラシにクーポンやキャンペーンをつける
配布するチラシにクーポンやキャンペーンのサービスをつけるのも反響率を見るのに効果的です。クーポンコード(または番号)と配布先を記録しておけば、どこから反応があったのかがわかります。
また、キャンペーンを行う地域と行わない地域でチラシを配布して、キャンペーンがどの程度の効果があったのかを見るのも反響率を知るにはよいでしょう。
チラシ用の電話番号を設定する
通常の電話番号とは別にチラシ用の電話番号を設定し、チラシに掲載するのも有効です。
チラシに掲載した電話番号と通常の電話番号を別にすれば明確に反響率を見ることができます。
まとめ
ポスティングのコツやポスティングの効果を上げる方法について解説しました。
効果的にポスティングを行うならチラシのデザインや時間帯や配布方法など考慮すべきことがたくさんあります。
ポスティングは自社で行うことができますが、ポスティング業者に依頼することで集客効果の高いポスティングを効率良く行うことができます。